お侍様や日々の事をポツポツと。
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かなり捏造ですが;;
一日に二回の投稿…しつこいっちゅーねん(一人ツッコミ)
珍しくおっさまが天然じゃないものができたのでUP。
でもやっぱり報われないシチ。
なんてカワイソウナンデショウね(他人事のように…)
でもって今度は新たなオリキャラなんか出てきたりしてます。
ちなみに女の人。
別にどっちとも恋愛関係にあったりはしないので。
オリキャラが苦手じゃなければ、イツフタフィルターで楽しんで貰えるかしらと勝手に推測しつつ。
鋭いけど恋には臆病な負け軍師と。
未だに告白できないヘタレ副官のお話デス。
* * * * * * * * * *
年をとって、失うもの。
「お主も楽しんでこい」
我ながら酷い事を言ったものだと思う。
言葉を紡いだ瞬間、青年の顔が一瞬だけ歪んだ。
すぐに歪みを隠し、それじゃあお言葉に甘えて。と女を選びに行った背中は明らかに傷ついていて。
「…何を、笑ってるんですか?」
「いや…」
「いや、なんて言っても誤魔化されませんよ。島田様、また坊に意地の悪いことを仰ったでしょう」
女が呆れたように溜息をついて笑う。
坊、というのは今まで頭に思い浮かんでいた青年のこと。
何というか、的を得た表現に笑みを零したのは何時のことだったか。
「ヨギには敵わぬな」
女の名をヨギ。
店の中でも一、二を争う看板であり、己にとっては良き話し相手でもある。
「もう随分な付き合いですので。島田様の好みも十分把握しております」
「酌だけさせる客で、余程退屈であろう」
「いぃぇ。島田様の話は、面白うございますので」
ずっと昔、上官に無理矢理連れて行かれたのがこの店であり。
ずっと昔、己の相手をしたのもこのヨギであった。
女に興味がないと言い切った己に憤怒するでもなく、ヨギは微笑んだだけで。
ではお話をいたしましょう。と、同僚達が女と過ごしている間ずっと、二人で語り合った。
そうして翌日の朝を迎えるまでには、香を目一杯焚き女の匂いを染み付かせた服を手渡してくれたので上官に呆れられる事も無かった。
ヨギは聡明で、賢く、機知に富んでいる。故に、青年と己との微妙な空気にも気づくのにそう時間がかからなかったのも当然と言えよう。
「…けれど島田様。此度は随分お若い方をお選びになられましたね」
「選んだと言うか、な……」
「坊の目は店の女子など見て居りませんで…島田様のことばかり、穴が空く程見てらっしゃる」
「ウム。あれ程あからさまで、隠せていると思っているのだからな。とぼける方も一苦労ぞ」
「とぼけなければ良いのでしょうに」
「いかにもその通り」
ふふっ、と笑うヨギに苦笑して杯を傾ける。
口内を満たす美酒も、今この時ばかりは酔えそうもなかった。
「坊も可哀相に。こんな酷い方に心を奪われて」
「奪われるは向こうの勝手。ワシは何もして居らぬ」
「これでもかとお苛めになって。何もしていないとは耳を疑いまする」
「…………いつになく突っかかるな。ヨギ」
これまで口出しをしなかったヨギが、余りにも青年を心配しているようで。
揶揄するように笑みを浮かべると、ヨギは小さく息をついた。
「私が心配なのは、貴方様なのですがねぇ」
「……ワシが?」
「人の心は移ろいやすいもの。いつまでもお苛めになりますと…」
いつか諦めておしまいになられますよ。
「……う、む」
「まぁまぁ。そのような顔をなさるなら言ってしまえば良いものを…なんて、無理な話ですか。精々坊には、頑張って貰いませんとね」
苦笑し、ヨギは敷かれた布団の脇に移動する。
倣って、布団まで近づくとサラリと髪を撫でられた。
「お眠りなさいませ。朝には貴方様のお嫌いな香の匂いに満ちまする」
「……お主の使っている香は、嫌いではない」
「…そういう事を、坊にも言って差し上げれば良いのですのに」
「できれば苦労せぬ」
「さようで」
童子のように駄々をこねている間に、いつのまにか布団に入れられる空気になっていて。
やはりヨギには敵わぬ。とひっそり笑う。
「……シチは、いつまで……」
らしくない弱音を吐く。
ヨギがゆっくりと髪を撫でた。
「私が見ているに、まだ暫くは大丈夫だと思いますよ」
「……そうか」
ならばもう暫くはこのままで居るとしよう。
「……意地っ張りなお人ですね」
笑って返せば、ヨギが苦笑する。
それを最後に目を閉じた。
「坊も、因果な人に惚れたもので」
そう苦笑しながらも、明日には香を焚き、共に青年の傷ついた表情を見るのだからヨギも相当に意地が悪いのではないだろうか。
そう思った。
年をとって失うものは、想いを告げる勇気。
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…なんちゃって(泣)
またオリキャラかよ…でもおっさま視点だと難しいなと再認識。
おっさまを察しのいい人にするとどうしてもシチから逃げさせるか誘うようにするかになりますが。
シチの受難シリーズに間接的な繋がりを見出せて頂けたら良いな、と。
そうはいってもいつもシチは受難と苦労の連続ですが。
私的にヨギさんはおっさまにとって母みたいなもの。設定的に外見が似てるという勝手な設定を胸に書いたので解りづらいことこのうえないですね、はい。
ヨギさんは別におっさまを男としてみてなくて、これまた息子を見守るような感じなのですが…読み直してみたら何か恋愛感情ありそうな感じになってしまった。
あくまでこれはシチカンですので(解りづらいモン書いてすみません;;)
お粗末!!
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実際まだ若輩者なのでちゃんと書けたかどうか解りませんが…某漫画にて、年をとってまず失うものは…というものがありまして。
若いうちは未熟だからこそ体面や外聞を気にしないで色々できるらしく…おっさまの心情が、ちゃんと描けていれば幸いです;;
仕返し(笑)そうですね。一応これからも受難シリーズで出るとすればヨギさんの方でしょうから、シチを応援している女性なのでそんな話も書いてみたいですねv
おっさまは大変ですよ~(笑)これからどんどん立場が逆になっておっさまに苦労させられたら良いなと思ってますv
頑張れシチロージ!今のところ下克上の予感は無いがっっ!!(ぇ)
こっそり、ヨギさんが7の味方になってた、とか。
いえ、逆でしょうか?のちのちのおっ様の方が大変だ、と思ってるから、しばらくはおっ様の味方をしてくれるのかな?
つらい…けど、続きが気になってしょうがありません。
頑張れ、シチロージ!気の毒なあなたが好きです!